国内遠距離恋愛中のアメリカ人の彼氏アレックスは、時間構わずよく僕に電話してくる。

すごく愛されてる気がしてうれしいんだけど、友達と遊んでるときとかに限ってちょうど電話をかけてきたりするんだよね。

今日も友達数人と食事中に電話がかかってきた。まあ友達は僕がゲイだって知ってるし、僕がアレックスと付き合ってることも知ってるし、隠すことじゃないし、それに席を外すのもめんどくさいし、みんなの前で電話に出た。

僕（マサト）『もしもし。どうしたの？』

アレックス『マサト、何してるの？』

僕『友達と一緒にご飯を食べてるよ。今夜は友達と遊ぶって今日メールで言ったじゃん。』

アレックス『何時に家に帰るの？』

僕『１２時には帰るよ。それもメールで言ったよ。』

アレックス『そっか。何を食べてるの？』

僕『創作フレンチだよ』

アレックス『ソウサクって何？』

僕『うーん、ごめん、英語でわからない。辞書で調べて。』

アレックス『わかった。』

ーーー　中　略　ーーー

アレックス『いつもマサトのこと考えているよ。』

僕『ありがとう。僕も。』

アレックス『愛してるよ。』

僕『僕も。』

僕も愛してるって言いたいけど、友達の前だから言うの恥ずかしいし、

しかも友達は僕のほうを見てくるから、

友達に話しの内容を察されないように、

相づちばっかりで、そっけない返事ばっかりになっちゃう。

アレックス『疲れたからもう寝るよ。』

僕『お休み。よく寝てね。また明日！』

アレックス『ありがとう。お休み。愛してるぜベイベー。』

また愛してるって言ってきた。うれしいけど、、やっぱ人前で愛してるっていうのは恥ずかしい。

たぶんゲイじゃなくても人前で恋人に愛してるって言うのは恥ずかしいよね。

でもやっぱり彼に愛してるって伝えたくて、僕は友達に気づかれないように小声で、

『ぁぃしてる…』

と彼にささやいた。

アレックス『僕も愛してる。またね！』

何回も『愛してる』と言ってくれる彼。

愛くるしいなぁ。