ちょっと前のニュースですが、紹介させていただきます。
オリンピックで5個の金メダリストを獲得したオーストラリア人の競泳選手イアン・ソープ (Ian Thorpe)が今年7月のテレビ番組のインタビューで同性愛者であることをカミングアウトしました。
イアン・ソープ『I'm not straight. 私はストレート(異性愛者)ではありません。』
インタビューは6月に撮影されました。
カミングアウトする気持ちになったのはここ2週間前だったそうで、親しい友人たちにカミングアウトしたことですごく心地よくなったそう。
彼が初めてゲイであることをメディアから質問されたのは16歳のときでした。そのときはゲイであることを否定し、それ以来15年に渡ってずっとゲイであることを否定し続けてきました。肉体関係も女性とのみだと言ってきました。
2012年に発売した自伝『This Is Me』(上の写真)でもゲイであることを否定しており、ゲイの噂によって傷ついているとも述べています。
オーストラリアがゲイのスポーツ選手を望んでいるのか不安になり、国民や家族に誇う「正しい」チャンピオンでいたいという思いからゲイであることを隠していたそうです。
さらに一度ゲイであることを否定し、嘘をついてしまったことにより、それから嘘がどんどん大きくなってしまい、カミングアウトすることによって嘘つきの人間だと思われたくなかったそう。
19歳で抗うつ剤を服用し始め、自殺を考えたこともあったそうですが、家族や友人のことを思い踏みとどまったそうです。
長年隠していたことを告白することで心が楽になり、今では自分がゲイだと躊躇せずに言うことができる。若い人たちには、僕と同じような思いをしてほしくないと語っています。
輝かしい栄光の裏側で長年同性愛や、うつ病、アルコール依存症などで苦しんできた彼ですが、これからはゲイとしてありのままの自分で幸せになってほしいです。
Ian Thorpe Robert Wainwright
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